前回の記事では、エンベロープ逆張りEA(daedalus-k)に8つのエンベロープを使用した場合のトレードについてお話ししました。1つのエンベロープだけでも利益を出すことは可能ですが、8つのエンベロープを適用すると以下のようなメリットがあります。
8つのエンベロープを使用するメリット
(1)勝率の高いポイントでの取引回数が増える
1つのエンベロープを使用するよりも、8つのエンベロープを使用する方がより勝てる可能性の高いポイントで取引する機会が多くなります。daedalus-kはレベルラインが大きくなるほど勝率が上がります。単に取引回数が多くなるという意味でなく、勝率の高いポイントでの取引回数が多くなります。
(2)相場の環境認識度が上がる
エンベロープのレベルを8段階に分け、現在の価格がレベルのどこに位置しているかを見ることで、相場の過熱状況を一目で認識することができます。相場の環境認識を掴むためにシンプルでありながら、効果の高い手法になります。
それでは、エンベロープ8つを使用したエンベロープ逆張りEA(daedalus-k)の過去5年間のバックテストを、1つしか使用していないEAのバックテストと比較してみましょう。
1つだけのエンベロープを使用した時のバックテスト結果
こちらは以前の記事で、テスト結果を公開しています。バックテスト期間は5年間です。
エントリー条件
- 通貨:EURUSD
- 時間足:1分足
- ヒストリカルデータ提供元:デューカスコピー・ジャパン
- エンベロープ1つ
- エンベロープ:偏差(0.1~),期間(20)
- 期間:2013年11月01日~2018年11月20日
- ストキャスティクス:20%以下で買い条件成立,80%以上で売り条件成立
- 移動平均線:EAエントリー後、価格が移動平均線にタッチするまでは次のエントリーを見送る。価格が移動平均線にタッチしたら、エントリー可能な状態となる。
- エンベロープラインを下から上に数pips突き抜け、そこからエンベロープラインを上から下に突き抜けた瞬間にエントリーする。(※売りエントリーの場合[買いエントリーは逆の条件])
プロフィットファクタ:1.54 ドローダウン:1.6% 取引回数:4544回
1万通貨固定取引で、5年間で247,871円の利益となっています。
8つのエンベロープを使用した時のバックテスト結果
エントリー条件
- 通貨:USDJPY
- 時間足:1分足
- エンベロープ8つ
- 期間:2013年11月01日~2018年11月20日
- ストキャスティクス:20%以下で買い条件成立,80%以上で売り条件成立
- 移動平均線:EAエントリー後、価格が移動平均線にタッチするまでは次のエントリーを見送る。価格が移動平均線にタッチしたら、エントリー可能な状態となる。
- エンベロープラインを下から上に数pips突き抜け、そこからエンベロープラインを上から下に突き抜けた瞬間にエントリーする。
プロフィットファクタ:2.26 ドローダウン:3.57% 取引回数:4152回
5年間で1,404,573円の利益となっています。
これまではEURUSDに的を絞った取引のお話をしてきました。私が主に取引している通貨は、EURUSDの他、USDJPY、EURJPY、GBPUSD、GBPJPYなどがあります。
次回の記事では、他の通貨の特徴を踏まえた上で、daedalus-kが他通貨にも通用するかを見ていきたいと思います。