MT4で自動売買をする際、特にスキャルピングEAの場合はスプレッド(手数料)の狭さや、約定力の強さが取引をする上で勝敗を分ける重要な要素となります。自動売買をするにあたり全てのfx口座でMT4のEAが使用できるわけではありません。国内、海外でMT4プラットフォーム(自動売買のできる)のある口座をいくつか挙げて見ましょう。
・国内fx口座:Oanda,外為ファイネスト、楽天証券、FXTF,YJFX・・・
・海外fx口座:XM,Titan,Axiory,TradeView,Land-Fx・・・
国内fx口座は現状ではEAを使用できる口座がそこまで多くありません。対して海外fx口座はEAを使用できる口座が多いため、自身のトレードスタイルにあった会社を選びトレードすることが可能となります。海外fx口座を選ぶ際に注意しなければならないことは、国内fx口座に比べると海外fx口座はスプレッドが広くなっていることです。(手数料が高い)
海外fx口座には、基本的にはSTP(スタンダード)口座とECN口座の2種類があります。海外fx口座は国内fx口座に比べスプレッドが広いとお話ししましたが、これはSTP(スタンダード)口座を選んだ場合です。それでは、ECN口座とは一体どんな口座なのでしょう。簡単にご説明します。
ECN口座とは
ECNはElectric Communications Networkの略を言います。日本語の意味は「電子商取引」を意味します。海外FXブローカーが基本的に介入する事がないため透明性が非常に高いです。
ECN口座最大の特徴はスプレッドがとても狭いことです。ECN口座を選択することで、海外fx口座の最大のメリットである大きなレバレッジ、かつ狭いスプレッドでの取引が可能となります。ただし、ECN口座を利用する場合は、ECN取引手数料が加算されます。(fx業者によって手数料は異なります) この手数料を含めたとしても、国内fx口座と変わりないスプレッドで取引をすることができます。
実際に私が現在スキャルピングEAを稼働しているfx口座を例にスプレッドの比較をしてみます。スプレッドが拡大する時間帯(早朝)を除いた平均的なスプレッドを表にまとめました。
国内fx口座 | 海外fx口座(ECN口座) | |||||
通貨 | Oanda | 外為ファイネスト | XM | Titan | Axiory | TradeView |
EURUSD | 0.5 | 0.5 | 1.0 | 0.9 | 1.0 | 0.7 |
GBPUSD | 1.0 | 1.0 | 1.4 | 1.3 | 1.5 | 1.0 |
USDJPY | 0.3 | 0.5 | 1.0 | 1.0 | 1.0 | 0.6 |
EURJPY | 0.7 | 0.9 | 1.6 | 1.4 | 1.3 | 0.9 |
GBPJPY | 0.8 | 1.1 | 2.1 | 2.1 | 2.3 | 1.0 |
※ECN口座は平均スプレッドにECN取引手数料を加算しています。
上記表に各fx業者の通貨別平均スプレッドを記載しましたが、表を見てみると基本的に国内fx口座の方がスプレッドが狭いです。海外fx口座のTradeViewが国内とほとんど変わらないスプレッドであることが分かります。
スプレッド変動
上記表のスプレッドの値はあくまでも、平均的なスプレッドです。スプレッドは早朝に拡大する傾向があり、また急な為替変動が発生する時(経済指標発表)にも拡大します。その他にもfx会社によってスプレッドが拡大するタイミングは様々です。
私が使用しているEAの1つにエンベロープ逆張りEAがあります。これは特定の条件を満たした上でエンベロープに価格がタッチした際にエントリーします。問題なのは価格がエンベロープ(偏差0.1%以上)に近づく際にスプレッドが拡大することはないかということです。
エントリーするタイミングは抜群でもスプレッドが拡大していては不利なエントリーをする、もしくはスプレッドフィルターにひっかかりエントリーを見送ることになります。
そこで私の使用しているfx口座のスプレッドログを収集、調査し、各fx口座のスプレッドの拡大傾向を調べたいと思います。
スプレッドログ調査
スプレッドログを収集するためにログ収集専用のプログラム(インディケーター)を作成しました。調査項目については下記のとおりです。
調査対象fx口座:Oanda,外為ファイネスト,XM,Titan,Axiory,TradeView
通貨:EURUSD,GBPUSD,USDJPY,EURJPY,GBPJPY
上記調査項目のスプレッドをティック単位で収集します。
各通貨にインディケーターをセットするとチャート右上にスプレッドが表示されます。これはティック更新毎に値が変化し、同時に値が変化するたびにログを取得しています。
取得したログを見て見ましょう。
このように「日付」「時刻」「スプレッド」が表形式で出力されます。時刻を見てみると1秒間にスプレッド値が複数取得されていることが分かります。ティック更新毎にスプレッドログを収集することで、より正確にスプレッド変動を調査することができます。
今後ログの収集、調査を行い、各fx口座毎のスプレッド変動の特徴をお伝えしていきたいと思います。