前回の記事では、時間的制約などの理由から裁量トレードの限界を感じ、システムトレードへ移行するきっかけを書きました。システムトレードと言っても様々な取引ツールがありますが、当サイトではMT4(メタトレーダー)のEA(エキスパートアドバイザー)を利用した、システムトレードについて取り上げていきたいと思います。
MT4(メタトレーダー)とは？
MT4とはロシアのメタクオーツ・ソフトウェア（MetaQuotes Software）社により開発された取引システムです。 メタトレーダーは機能がとても優れているのにも関わらず無料で使用することができます。
私は裁量トレードをしていた初期の頃から、MT4を使用してエントリータイミングを決めていました。MT4には、便利なツールが豊富に揃っています。特にテクニカル分析をメインに取引をする場合、多種多様なインジケーター、時間足、チャートのカスタマイズ性が優れているため、大変重宝します。
そんな理由からMT4で相場の状況を分析した上で、最終的には国内のfx会社を利用して売買を行っていました。
しかし、MT4にはただ単に相場状況を把握するだけでなく、プログラミングさえできれば、自分の思った通りに自動で取引をしてくれるシステムEA(エキスパートアドバイザー)というツールが存在したのです!!
EA(エキスパートアドバイザー)とは
EA(エキスパートアドバイザー)とはMT4上で使用できる自動売買システムです。初めてEAの存在を知った時は、「自分のやりたかったトレードを自動で取引してくれる、なんと素晴らしいツールなんだ!」と思った反面、自動売買は今すぐにでもやりたいけれど、敷居が高そうで、実際に自分の思ったように動かず扱いずらそうなイメージがありました。
しかし、当時の私は自分のトレードルールに基づいた自動売買プログラムを欲していたため、その欲求が勝り、自動売買についてネットや書籍を参考にして勉強することにしました。
最初から自分の思い通りのEAが作れるはずもないので、まずは市販のEAを購入し、実際の動作を確認し、サンプルEAのソースコードと実際の動きを照らし合わせて、プログラムをどう記述すれば、思い描いた動きをしてくれるのかを検証する日々が続き、いったい何のためにプログラミングの学習をしているのかを忘れるほど没頭していました。
プログラミングをやったことがない方でもこちらの2冊を参考にしていただければ、ある程度自分の思い通りのEAを作ることができます。オススメは「入門編」で基礎を学び、「実践編」で実際にEAを作りながら進めていくと、早く理解することができます。
MT4もEAも結局は慣れ
初めてMT4を導入した頃は見慣れない単語も多く、何をどうすればチャート分析をできるのかが全く分かりませんでした。そのため相場分析のツールとして使いこなすために、慣れるまで多少時間がかかりました。
しかし、「なんとなく」使ってる内に自然とMT4の取り扱いに慣れていくもので、自動売買に関して言えば(※プログラミンを1から組んでEAを作るのでなければ)、市販のEAを実際に自分で使ってみることで、壁にぶつかりつつも、「なんとなく」使い方が分かり、気づいた時にはある程度までは使いこなせ、「なんとなく」利益が出せるようになり、結果どっぷりと自動売買の魅力にはまっていくことになっていきました。
自動売買のメリット
・常にチャートを監視している必要がないため、自分の時間を確保できる
・fx初心者でもEAを導入してしまえば、fxの知識が浅くても稼ぐことができる
・取引ルールを決めてしまえば、ミスすることなく、決められた通り売買してくれる
・人間の心情を伴わない為、決められた通り利益を確定し、躊躇なく損切りしてくれる
・複数のEAを導入することで、ポートフォリオを組み、リスク分散できる
・稼げるシステムなのか、過去の相場で検証(バックテスト)することでトレードに安心感が生まれる
・EAの開発言語であるMQL言語を習得すれば自分の思い通りのシステムを作ることができる
ざっとEAを利用していて感じたメリットを挙げてみました。裁量トレードからEAにして特によかったと感じたことは、・自分の時間を確保することができる・思い通りのシステムを自由に作成することができることでした。
ここにあげた項目以外にも、EAには利用するだけの価値があります。
自動売買に対するマイナスイメージ
これまで自動売買のメリットをひたすら話してきましたが、自動売買と聞いて皆さんはどのようなイメージを持つでしょうか。ネットや知人などを見ていると、自動売買に対してマイナスの意見を持っている方のほうが多いような気がします。
自動売買について良く知れば知るほど、メリットが沢山あることに気づきます。しかし、FXが世間的に危険なものと認識されているのと同じような感覚で、「自動売買=危険」と認識されている気がします。では自動売買に対するマイナスのイメージと感じる理由はどんな事が考えられるでしょうか。
負けが続くとこのまま稼働していて大丈夫なのか判断に迷う。
単に儲かるからといって、完全ではないにしろシステムのロジックを知らずに使用するのは確かに危険です。自動売買だからといって全て任せるのではなく、裁量トレードの時と同じくトレードルールをしっかり把握した上で運用することが大切になります
システムに頼った取引になるため、トレーダーとしてのスキルが身につかない
自身でシステムを構築・運用している場合ではなく、EAを購入し運用している方の中には裁量トレード時代には自分で判断していた取引が、いつの間にかシステム任せになっている場合があります。仮にシステムに任せていたとしても全て一任するのではなく、「なぜこのタイミングでエントリーするのか」「優位性のある取引なのか」は最低限考えていく必要があります。
まとめ
EA(エキスパートアドバイザー)はMT4上で使用できる自動売買プログラムであること、メリットやデメリットについて話ましたが、総合的に判断しても自動売買はやる価値があります。大事なのはシステム任せにならず、fxや自動売買の知識を身につけ、稼働するEAの正当性を判断する目を養うことです。
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