市販EAと自作EAのメリット、デメリット

MT4で自動売買を始めたいと思った時、自動売買を始める方法は主に2つあります。

1つ目は市販のEAを購入することです。購入したEAをMT4にセットするだけで、その日からすぐに自動売買を始めることができます。2つ目は自分自身でプログラム(MQL言語)コードを記述してEAを作成することです。自身でEAを作成できるようになれば自分の思い描いた通りのトレードをEAが自動で取引してくれます。

①EAを市販で購入する場合②EAを自分で自作する場合、それぞれのメリット、デメリットについてお話ししたいと思います。

EAを市販で購入する場合のメリット

EAを市販で購入する場合のメリットは、プログラムの仕組みが分からなくても(i)「MT4」(ii)「MT4自動売買対応用口座」(iii)「EA」の3つが揃えば、すぐにEAを運用することができる点です。販売実績のある優良EAは過去検証(バックテスト)、フォワードテストをした上で継続的に利益を出しているシステムであることが多いです。損益曲線が右肩上がりになるシステムを自身で作成するとなると、プログラムの知識や、製作にかける時間を要しますが、お金を支払ってEAを購入すれば、そういった問題はなくなります。また、市販されているEAはかなりの数が存在するため、EAを複数購入し運用することで、1つのシステムが負け続けてしまった時でも、他に損失を補填することができるシステムがあれば、リスクを分散することができます。

EAを市販で購入する場合のデメリット

EAを市販で購入する場合のデメリットの1つ目は、市販されているEAは数多く存在するため、どれが本当に優良なEAなのかが分かりにくい点です。バックテストの見かけ上は右肩上がりのEAでも、テスト期間が短かったり、過剰最適化(カーブフィッティング)されているEAなどは、実際にリアル口座で運用すると損益曲線が右肩下がりになります。また市販のEAはロジックが非公開な事が多いため、どのような動きをするかが分かりづらいです。その為優良なEAかどうかを判断するには、ある程度EAに関する知識が必要になります。EAに関する知識がないと、EA購入費に無駄なお金を支払うだけでなく、EA運用後も資金を減らしてしまうことになります。

デメリットの2つ目は、自分でやりたいと思ったトレード手法のEAを見つけることが不可能に近いことです。私はEAを自身で作成して運用していますが、元々裁量トレードをしており、その時の手法を自動化したいと強く思ったことが、EA作成に乗り切ったきっかけでした。市販EAの中から自分でやりたいトレード手法を探そうと思っても完全に同じ手法のEAを販売していることはまずありません。既存の市販EAから選ぶしか選択肢がないため、自分の思い通りのEAで運用したい方にとっては市販EAで運用するよりも、自作をした方がEAの知識もより深まり、楽しくトレードをすることができます。

EAを自作する場合のメリット

EAを自作する場合のメリットはなんといっても自分でやりたいトレードを自動化できる点です。MT4にはEAの開発環境も整っている為、MQL言語のプログラミング知識さえあれば、自分の思い通りのEAを作成し、運用することができます。また、プログラミングの知識が身につくだけでなく、自身でEAを構築する過程で新たな有効ロジックの発見や、その検証作業を繰り返すうちに、トレードスキルやEAに関する知識が蓄積されていくので、市販EAが本当に稼げるシステムなのかどうかを判断するスキルが自然と身につきます。

EAを自作する場合のデメリット

EAを自作する場合のデメリットは、1つのシステムを作成するまでにかかる時間の長さがEA購入する場合に比べて長いこと。プログラミング(MQL言語)を学び、EAの動作ロジックの構成を1から考えなければならないことです。プログラミングに触れたことがない方にとって、EAを作成するのは初めから無理だと諦めてしまう方が多いと思いますが、実際EAの作成はそれほど難しくはありません。MQL言語に関する書籍や情報は沢山ありますので、それらを参考にすることでEAを作成することは可能です。私自身もMQL言語について最初は全く分からず、中々思うように理解が進みませんでしたが、

書籍を参考に例題のEAを実際に作ってみることで、飛躍的に理解が深まりました。EA開発は問題にぶつかり苦労することも多いですが、自分の思い通りの動きをしたEAを作成できた時の喜びはとても大きく、得られることも沢山ありますので是非トライしてみてください。下記書籍は私がMQL言語学習時に使用した書籍になります。

「入門」→「実践」と段階を踏んで学習できるため初心者にも上級者にもオススメです。

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