4本移動平均線EA(バックテスト)

これまでの記事では、4本移動平均線EAのトレードルール等について解説してきました。今回の記事ではこれまでのトレードルールを基にEURUSD、USDJPY、GBPUSDのバックテストを行ない、損益曲線を確認したいと思います。下記にエントリー条件をまとめました。

エントリー条件(EURUSD)

  • 通貨:EURUSD
  • 時間足:5分足
  • ヒストリカルデータ提供元:デューカスコピー・ジャパン
  • スプレッド:5(0.5pips)
  • 各移動平均線の並びが指定順通り揃っている
  • 買いエントリー(上昇トレンド)の場合・・・上から短期移動平均線(黄)→中期移動平均線(青)→長期移動平均線(赤)→超長期移動平均線(紫)
  • 売りエントリー(下降トレンド)の場合・・・上から超長期移動平均線(紫)→長期移動平均線(赤)→中期移動平均線(青)→短期移動平均線(黄)
  • 指定移動平均線どうしの乖離幅が一定pips以上ある
  • 各移動平均線:EAエントリー後、価格が指定移動平均線に交差するまでは次のエントリーを見送る。価格が指定移動平均線に交差したら、エントリー可能な状態となる。

※移動平均線期間、移動平均線同士の具体的な乖離幅の値や、その他プログラム制御された条件をここに記載することはできませんが、上記条件に加えてバックテストした結果は以下のようになります。

4本移動平均線EAは5分足での取引になります。その為、バックテストの信頼性(モデリング品質90%)が高く、過去15年間という長期にわたる検証でも利益を出し続けていることが分かります。

自身で開発運用しているEAにエンベロープ逆張りEAがあります。

EAの名の通り逆張り手法(1分足)になりますが、4本移動平均線EAはトレンドの方向に沿った順張りエントリーをするEAです。EAを運用する上で大事な事は偏った手法のEAを複数運用するのではなく、手法を分散させることです。手法を分散させることによって様々な相場環境に適応することができ、リスク分散に繋がります。

それではUSDJPYでバックテストを行ない損益曲線を確認したいと思います。

エントリー条件(USDJPY)

  • 通貨:USDJPY
  • 時間足:5分足
  • ヒストリカルデータ提供元:デューカスコピー・ジャパン
  • スプレッド:5(0.5pips)
  • 各移動平均線の並びが指定順通り揃っている
  • 買いエントリー(上昇トレンド)の場合・・・上から短期移動平均線(黄)→中期移動平均線(青)→長期移動平均線(赤)→超長期移動平均線(紫)
  • 売りエントリー(下降トレンド)の場合・・・上から超長期移動平均線(紫)→長期移動平均線(赤)→中期移動平均線(青)→短期移動平均線(黄)
  • 指定移動平均線どうしの乖離幅が一定pips以上ある
  • 各移動平均線:EAエントリー後、価格が指定移動平均線に交差するまでは次のエントリーを見送る。価格が指定移動平均線に交差したら、エントリー可能な状態となる。

※移動平均線期間、移動平均線同士の具体的な乖離幅の値や、その他プログラム制御された条件全てをここに記載することはできませんが、上記条件に加えてバックテストした結果は以下のようになります。

最適なパラメータを探す

4本移動平均線EAはパラメータの選択次第では、さらに成績の良いEAに生まれ変わる可能性を秘めています。要となるパラメータを下記に7個程あげてみました。 ①短期移動平均線期間②中期移動平均線期間③長期移動平均線期間④超長期移動平均線期間⑤各移動平均線の乖離pips⑥トレーリングストップ開始pips⑦損切りpips 上記7つのパラメータの最適な組み合わせを見つけるためにMT4の「最適化」ツールを使って、細かい値で全通り調べようとすると、検証作業は膨大な時間になり一生かけても終わりません。その為、事前にチャート分析をしっかりと行ない、大まかなパラメータにあたりをつけた上で検証作業(バックテスト、最適化)を進めることが、成績の良いEAへ変身させる近道になります。 下記表は、4本移動平均線EAのエントリー条件を基にチャート分析を行い、あたりをつけたパラメータで過去5年間の「最適化」をした結果になります。(※「最適化」については、こちらの記事でご説明しています)

次にGBPUSDでバックテストをした時の損益曲線を確認したいと思います。

エントリー条件(GBPUSD)

GBPUSDのバックテストを行ないますが、新たなロジックとしてこれまでの条件にストキャスティクス制御フィルター(下限:25%以下、上限75%以上)を追加します。

  • 通貨:GBPUSD
  • 時間足:5分足
  • ヒストリカルデータ提供元:デューカスコピー・ジャパン
  • 短期移動平均線期間(80)
  • 中期移動平均線期間(200)
  • 長期移動平均線期間(360)
  • 超長期移動平均線期間(460)
  • スプレッド:15(1.5pips)
  • 期間:2003年12月1日~2018年12月1日
  • 各移動平均線の並びが指定順通り揃っている
  • 買いエントリー(上昇トレンド)の場合・・・上から短期移動平均線(黄)→中期移動平均線(青)→長期移動平均線(赤)→超長期移動平均線(紫)
  • 売りエントリー(下降トレンド)の場合・・・上から超長期移動平均線(紫)→長期移動平均線(赤)→中期移動平均線(青)→短期移動平均線(黄)
  • 指定移動平均線どうしの乖離幅が一定pips以上ある
  • 各移動平均線:EAエントリー後、価格が指定移動平均線に交差するまでは次のエントリーを見送る。価格が指定移動平均線に交差したら、エントリー可能な状態となる。
  • ストキャスティクス:25%以下で買い条件成立,75%以上で売り条件成立

※移動平均線同士の具体的な乖離幅の値や、その他プログラム制御された条件全てをここに記載することはできませんが、その他条件を上記条件に加えてバックテストした結果は以下のようになります。

プロフィットファクタ:1.42 ドローダウン:8.28% 取引回数:1052回

15年間で1,114,437円の利益となっています。

EURUSDやUSDJPYに比べるとGBPUSDはボラティリティが高く複雑な動きをします。その為、ストキャスティクス制御を実装することで、無駄なエントリーを省き、優位性のあるエントリーを行なうことができます。制御をかけることで取引回数は減ってしまいますが、4本移動平均線EAは3通貨(EURUSD,USDJPY,GBPUSD)に対応しているため、それぞれの通貨で運用することで、エントリー回数、利益の拡大に繋げることが可能です。

GBPUSD,GBPJPY,EURJPYに関してはEAのロジックがEURUSD,USDJPYと異なり、新たな条件としてストキャスティクス制御フィルター(下限:25%以下、上限75%以上)を追加します。

エントリー条件(GBPJPY)

  • 通貨:GBPJPY
  • 時間足:5分足
  • ヒストリカルデータ提供元:デューカスコピー・ジャパン
  • 短期移動平均線期間(100)
  • 中期移動平均線期間(200)
  • 長期移動平均線期間(400)
  • 超長期移動平均線期間(600)
  • スプレッド:15(1.5pips)
  • 期間:2003年12月1日~2018年12月1日
  • 各移動平均線の並びが指定順通り揃っている
  • 買いエントリー(上昇トレンド)の場合・・・上から短期移動平均線(黄)→中期移動平均線(青)→長期移動平均線(赤)→超長期移動平均線(紫)
  • 売りエントリー(下降トレンド)の場合・・・上から超長期移動平均線(紫)→長期移動平均線(赤)→中期移動平均線(青)→短期移動平均線(黄)
  • 指定移動平均線どうしの乖離幅が一定pips以上ある
  • 各移動平均線:EAエントリー後、価格が指定移動平均線に交差するまでは次のエントリーを見送る。価格が指定移動平均線に交差したら、エントリー可能な状態となる。
  • ストキャスティクス:25%以下で買い条件成立,75%以上で売り条件成立

※移動平均線同士の具体的な乖離幅の値や、その他プログラム制御された条件全てをここに記載することはできませんが、その他条件を上記条件に加えてバックテストした結果は以下のようになります。  

プロフィットファクタ:1.23 ドローダウン:7.35% 取引回数:2305回 15年間で1,326,500円の利益となっています。

エントリー条件(EURJPY)

  • 通貨:EURJPY
  • 時間足:5分足
  • ヒストリカルデータ提供元:デューカスコピー・ジャパン
  • 短期移動平均線期間(80)
  • 中期移動平均線期間(200)
  • 長期移動平均線期間(360)
  • 超長期移動平均線期間(460)
  • スプレッド:10(1.0pips)
  • 期間:2003年12月1日~2018年12月1日
  • 各移動平均線の並びが指定順通り揃っている
  • 買いエントリー(上昇トレンド)の場合・・・上から短期移動平均線(黄)→中期移動平均線(青)→長期移動平均線(赤)→超長期移動平均線(紫)
  • 売りエントリー(下降トレンド)の場合・・・上から超長期移動平均線(紫)→長期移動平均線(赤)→中期移動平均線(青)→短期移動平均線(黄)
  • 指定移動平均線どうしの乖離幅が一定pips以上ある
  • 各移動平均線:EAエントリー後、価格が指定移動平均線に交差するまでは次のエントリーを見送る。価格が指定移動平均線に交差したら、エントリー可能な状態となる。
  • ストキャスティクス:25%以下で買い条件成立,75%以上で売り条件成立

※移動平均線同士の具体的な乖離幅の値や、その他プログラム制御された条件全てをここに記載することはできませんが、その他条件を上記条件に加えてバックテストした結果は以下のようになります

  プロフィットファクタ:1.34 ドローダウン:12.3% 取引回数:1270回 15年間で1,034,398円の利益となっています。

4本移動平均線EAは5通貨(EURUSD,USDJPY,GBPUSD,GBPJPY,EURJPY)に対応しており、通貨の特徴に合わせてEAのロジック、パラメータを変更しています。4本移動平均線を使用したトレードは、過去のいままでの記事でお伝えしてきたエントリー条件を参考にしていただければ、自動売買だけでなく裁量トレードでも行うことができます。トレードをする際には各通貨の移動平均線期間のパラメータ値などを是非参考にしてみてください。

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